「ウォーターメソッドマン」を読みましたよ

ジョン・アーヴィング/川元三郎・岸本佐知子柴田元幸(共訳)「ウォーターメソッドマン」(新潮文庫)読了。

だめというかしょうもないというか、まあわりとこういう奴いるよな。と言うか、自分の中にいたりしがちだ。みたいな主人公トランパー・通称ボーガス(ホラ吹きの意)は、ガールフレンドに「あなた何も成し遂げたことがないじゃない」と言われるようなキャラクタで、やることなすこと子供っぽいというか短絡的というか、お前もうちょっと人のこと考えろよ!世界はお前1人でできてんじゃねえんだよ!みたいなことを繰り返し積み重ね、物語は遠い過去に飛び現在に戻りその中間ぐらいのエピソードも交えて進んでいきますが、そのしょうもなさと読みにくさの行き着いた先である最終章はとてもよいものでした。まあ、やっぱりだめかもわからんけどね。だってトランパーだしね。とも思わせる感じなのが何よりもいい感じでした。