「道のまん中のウェディングケーキ」を読みましたよ

スーザン・スタンバーグ編「道のまん中のウェディングケーキ」(白水社)読了。
タイトルの通り、道のまん中のウェディングケーキをテーマに編まれたアンソロジー全23編。暗い話あり、いたたまれない話あり、うつくしい話あり、受け止めにくい話ありで楽しめました。人種問題は想像するしかないのよなー*1とか、この救いようのないポジティブな解釈!もう読者のHPはゼロよ!*2とか、読み終わった時ににっこりするようなお話*3とか、バラエティに富んだ世界が23個。
編者による前書きに「ところでこの本は、およそ不釣り合いな数の南部出身者によって占められている。」というフレーズがあって、なにが不釣り合いなんだろうな?というところも含めて興味深いアンソロジーでした。そういえば日本人であるわたしは、今読んでいる本の作者が白人か有色人種か、移民かそうでないかその他、ほとんど気にしたことがないということに気付きました。なるほど実感が湧かないわけだ。

*1:リタ・ゴールデン「沈黙の意味」

*2:リチャード・ボーシュ「奇術師タンドルフォ」

*3:ジュディス・ゲスト「ダーモットの夢」