フローズン・タイム

Frozen Grand Central - YouTube
ニューヨークで行われたゲリライベントの動画です。グランド・セントラル駅(日本で言ったら東京駅あたり?)で、14時半から5分間、プロジェクトに参加した人々がぴたりと止まります。「フローズン・タイム」ですね。もちろん普通に駅を利用している人もたくさんいるので、戸惑ったりカメラ向けたりつついてみたり、その反応を見てるだけでも心楽しい。
ところで「フローズン・タイム」(ちょっと閲覧注意)という映画が今、渋谷でかかっています。ふられたショックで不眠症になったあげく、何故かそこで自分以外の時間が止まってしまう。そこから始まる次の恋物語という感じですが、あらすじだけ聞いた時に、てっきりニコルソン・ベイカー「フェルマータ」(白水社)の映画化かと思いました。こっちは、自分の中にある一定の法則を見付けられると自分以外の時間が止められる能力を持った主人公が、その能力を駆使して女性の服を脱がせて鑑賞する話。と書くとすごくだめっぽいですが、本当にだめっぽいのでした。ばれないからって何やってもいいってもんじゃねーぞ!とは言え、ニコルソン・ベイカー特有の顕微鏡でひたすら対象物を観察していくような細かい描写に乗れると楽しいし、ニットのワンピースをたくし上げてしわにならないように軽く結んで、下着とその下の身体を鑑賞するくだりは熱心すぎて崇高さすら感じかねない勢いでしたが、やっぱりだめな人だ。
それで「フローズン・タイム」に戻りますが、やっぱり脱がせてるのな主人公。「時間が止まる+服を脱がせる+でも見るだけ」のコンボというのは、何か共通意識のようなものがあるのか、それとも妄想でも(だからこそ?)それ以上はいくらなんでも!という思いがはたらくのか(動かない相手にイタズラするには限度がある説は夢がないので却下します)。
咳が止まったら見に行ってみようかなーと思っています。色鮮やかで広いスーパーマーケット、自分が止まっていることや観察されているなんてまったく思いもよらない人々、その絵が見てみたい。